新築お客様の声・田舎暮らしレポート


安曇野へのIターンを目指す建築家 山下和希先生

img12009年5月中旬。松本・安曇野地域へのIターンを目指す一人の建築家が、遠く和歌山県から訪れていました。若々しい笑顔が印象的な49歳。長野を第二の故郷と話す山下和希さんの、ある一日に同行しお話を伺います。

Iターンを目指して

img2 山下さんはこの日、自らが移り住む家を建てるための土地を探して、松本・安曇野地域の不動産屋回りをしていました。「昨日も十カ所回ったんです」と、明るい笑顔で話す山下さん。一瞬の雨に洗われて輝きを増した北アルプスの峰に感嘆の声を上げ、まだ見ぬ生活を思い描きながらカメラのシャッターを切って歩く、その足取りはとても軽やかです。
「人と出会うのも、話すのも好きなんです。とにかく人が好きなんですよ」
 地域の人たちと出会って談笑するその姿から、新しい生活への期待と希望とが溢れているかのようです。

img3 山下さんが松本・安曇野地域と出会ったのはまだ20代の頃のことだそうです。行ったことがない場所へ行こうと計画を立て、山を見たいとバイクでヴィーナスラインを走ったのがきっかけで、以来何度も訪れてきた思い入れのある地域。いつしか思いはふくらんでいき、今では「この地に自分自身住んでみたい。一緒にやっていきたい」と、Iターンを目指すほど大きなものになったと言います。

「Iターンというのは、私にとってリスタートでもあると思ってるんです」と山下さんは教えてくれます。
「このIターンをきっかけにして、私自身の建築に対する考え方の原点をもう一度見直したいと思っています」
 山下さんのこころの中で、この松本・安曇野地域へのIターンと自身の建築の原点を見直したいという思いには、大きく重なる部分があったようです。「知らず知らずのうちに忘れがちになっていたのではないか」という、山下さんの建築の原点。それはどういったものなのでしょうか。

建築とは、人を知ること

 山下さんにまず、建築とは何なのでしょうかと伺ってみました。すると「建築というのは“まず図面”ということではないのです」という意外な答えが返ってきたのです。
「建築はまず、人と出会うことなんです。その人を知り、ライフスタイルを知り、土地や文化、町全体のことまでを考え、そこまでして建築なんです」
 山下さんの建築の中心には、必ず「人」があるのだということです。家を建てたいと思う人と出会い、お互いを知りながら、一緒になって作っていくもの。それが山下さんの考える建築なのです。
「家は一生の物です。建てて終わりではありません。建築家ともそうです。おつきあいは一生の物なのです」

img4 そして山下さんは、そのようにして建てられた建築家の家には、派手さとは別の、ふっと引かれるような魅力があるのだとも語ってくれました。
「町を歩いていても、あれなんだろうって興味を引く、そういう家が建築家の家なんですよ」
 人や地域のことまで考えた魅力ある建築。住む人それぞれのライフスタイルに寄り添うことで、建築もまた魅力的な個性を持って提案されるということなのでしょう。

長野での新しい提案

 人と一生を共にし、町の文化も担うという建築家の家。それは建築家の作品であると同時に、住む人の人生も色濃く反映された魅力的なものとして形作られます。
img5「たとえば、東京のものをそのまま持ってきただけではだめなんです。その土地の文化をわかって、人をわかって。それからです。」
 新しい土地での新しい出会いに思いを馳せながら、山下さんはそう教えてくれました。
 また、山下さんは長野独自の文化に合ったアンティークなものを大事にしながらも、そこにはもう少しモダンな建築を提案していきたいという希望も持っているといいます。
「それは派手なものを作ろうということではないんです」
 人のことも地域のこともよく知って、その上でこの地へ新しい提案をしていきたいという山下さん。土地を探して回っている間も、この地に合う自邸の設計プランが次々と浮かんでくるのでしょう。そんな山下さんの言葉は、いつも明るく前向きに響きます。

家を建てる

img6 建築家である山下さんも、家を建てるために不動産屋を回って土地を探し、資金計画を立てて銀行を回るといった、多くのIターン希望者と同じ手順を踏む必要があります。
 今回、そういったことのサポートをしているのが松本土建です。

 建築家ネットワークASJ(アーキテクツ・スタジオ・ジャパン/以下ASJ)の松本中央スタジオとして加盟している松本土建は、家を建てたい人と建築家とをつなぎ、契約から完成までのサポートを行っています。山下さんは建築家としてASJに登録しており、それがきっかけで今回の出会いとなりました。

建築家という仕事

「お互いに背伸びをする必要はないんです。私は最初から建築の話はしません。ほんとに気持ちを伝え合う。お会いして会話する」
 そこからリードしていくのがプロとしての仕事になるのだと山下さんはいいます。お互いを知り合い、話をし、一緒の目線で接しながら、そこからリードし、フォローしていく。

 その時建築家は、プロとしてライフスタイルを提案するアドバイザーになり、同時にアーティストとしてお客さんと関わっていく芸術家になるのだということです。
「大事なのは会うことと、その次を作ることです。また会いましょうねという気持ちです。そんな気持ちになれるのが、一番いいのかなって思います」
 人と出会うことを大切にしている山下さんは、いつも「上から見ないで、同じ目線で」という気持ちでいるそうです。ライフスタイルから考えていくという発想で、押しつけることなくという姿勢が大切だと山下さんはくり返します。
 やさしい言葉を選びながら、その思いをまっすぐに伝えようとする姿勢がとても印象的な山下さん。この日はやがて始まる新しい生活に思いを馳せながら、夕方まで松本土建のスタッフと一緒に精力的に土地回りをしました。
 まだ見ぬ自邸からの眺めを想像するように、美しい北アルプスの峰を見遣り、これからの新しい出会いへの期待と希望を胸に、山下さんのIターン計画はスタートを切ったのです。

山下和希さん

山下和希さんプロフィール
1959年和歌山県生まれ。1982年早稲田大学専門学校産業技術専門課程建築設計科(現・早稲田大学芸術学校)卒業。株式会社富松建築設計事務所を経て、1997年アトリエ・アースワーク設立。二男二女、四人の子を持つ父親。現在ナガブロでブログを公開中。奥様も長野移住計画ブログを更新中です!






2009年09月24日 Posted by sumika at 09:00Comments(0)TrackBack(0)田舎暮らしレポート


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